仕事が終わり、事務所の玄関から出ると、2人のおばちゃんが歩いていた。
笑顔で挨拶を交わし、何故か一緒に歩き出す。
一人のおばちゃんは、顔に見覚えがあったので、世間話をしながら歩いていた。
事務所の下の方にある高校で、活動の報告会があり、
弟が発表したので見に行って来たとの事。
内容を聞くと、「未就学児童を減らすプロジェクト」を行ったそうだ。
ソロラ市の中で、未就学児が多い地域を調査し、学校の先生と話し、
図書や、ゴミ箱等を贈ったらしい。
「ほうほう」と思いながら聞き、天気の話にもなる。
そして、しばらく経って、名前を聞く。「マリア」さん「セルシア」さん、
そして娘の「ダニエラ」さんだった。ちなみに娘は背中におんぶされている。
そこまで聞いたのに、「どこで出会ったのか」聞けなかった・・・。
別に、ここで気を使う必要はないのに、ごまかしてしまった。
ちなみに、なぜか、私の名前は知っていた。
その後も、何気ない話をしながら歩いていく。
そして、一人のおばちゃんは去り、子どもをおぶったおばちゃんと歩く。
おばちゃん「いつまでここにいるの?」
私「来年の6月までだよ。2年間の仕事で1年終わったから、あと1年だよ」
おばちゃん「そっか。それで、行ったら、また戻ってくるの??」
私「うーん。旅行で来ることはあっても、住むことはないと思う。」
おばちゃん「そうなんだー。寂しくなるね・・。」
私「うーん。うん。」
偶然会ったおばちゃんに「寂しくなるね」と言われて、正直、嬉しかった。
それが、お世辞だったとしても、話の流れだったとしても。
やっぱり、「いてほしくない人」でもなく、「いてもいなくても関係ない人」でもなく、
「いてほしい」人になりたい。
最近、ちょっと、疲れていただけに、嬉しさが染みた瞬間でした。