メキシコにて


今回、11日から18日まで、メキシコに行ってきました。
隊員には、2年間に20日間の任国外旅行が認められている。
私の仕事は教育関係で、長期休暇が年末になるので、今回まとめて行くことに。
11月にメキシコ、12月にパナマとコスタリカに行きます。

今回の一番のメインイベントは、母親を迎えに行くこと。
同期隊員の2人の家族がJALの直行便で来るので、それに便乗することに。
本当に、空港で会うまで、飛行機にちゃんと乗れたか心配でたまらなかったけど、
無事に着きました。よかった。よかった。


初めてのメキシコ。
1年3ヶ月ぶりの外国。
久しぶりに、一人で乗る飛行機。
ということで、出発前夜は緊張して眠れなかった。

メキシコに着いて、当たり前だけど空港の規模の違いに驚いたのをはじめ、
地下鉄、沢山の人、めちゃめちゃ大きい首都に、
本当に緊張の連続。
全部で8日間、地方に旅行したのはGuanajuato グアナファトのみ。
最初は、知り合いなんていなかったけど、首都で先輩に会ったら、
グアナファト大学で働いている先輩を紹介してもらい、会いに行きました。
その先輩を通して、語学留学している大学の後輩や、
グアナファト大学で日本語を教えている先生を紹介してもらいました。

最初グアナファトを選んだのは、観光地だったことと、
パナのみほこさんが、薦めてくれたからだったんだけど、
こんなに、出会いが広がるとは思ってもいなかった。

同期との合流計画があったけど、合流予定のホテルに何度電話しても、
「日本人(アジア人)の3人なんて、来てない」の一点張り。
もう、無理かと思って、あきらめたけど、町の中で偶然ばったり。
会えないものとあきらめていたので、ちょっと感動でした☆
その日の夕食から共にして、みんなは次の日、旅立っていった。

その時、私はいろんな事に疲れていた。

そして、一人で回った美術館。
一つは、美術家・壁画家のディエゴ・リベラの生家。
そこに飾ってあったのは、その人の生涯の作品の中の一部だったけど、
一人の人間が、人生の中でこんなにも沢山の作品を創り出した事に感銘。

私も、一つの人生を生きていて、
彼も、一つの人生を生きた。
誰もが、その人が持っている、一つの人生を生きている。

その、同じ一つの人生の中で、何を残すのか。
こうして、美術、芸術の世界で多くの作品を残した人がいる。
私は、自分の人生の中で、何を残すことができるのだろうか。
何かを残すためには、私は、まだ足りないと思った。
          努力と成長が。


そして、その次に、ドン・キホーテに関する作品ばかりを集めた美術館に。
絵画作品をはじめ、彫刻、ドン・キホーテが編みこまれた布など、
沢山の、たくさんの作品があった。


それらの絵を見ながら、一つの作品の前で立ち止まる。
ドン・キホーテの肖像画に、4匹の黄色い蝶が舞い、描かれていた。
なぜか、この作品に心惹かれた。
人間味が、ドン・キホーテの優しさが、人間らしさが、現れている気がしたから。
誰でも持っている、この人間らしさに、人は惹かれるのかもしれない。
また、日本に帰ったら、もう一度この作品を読んでみようと思った。
こんなにも、多くの人に描かれた「ドン・キホーテ」の魅力を、
感じてみたいと思った。
そして、こんなにも愛される物語の主人公がいることに改めて感動した。
一つの人生の中で、こんな物語を一つでも書けたら、どんなにすごいことだろう。


そして、その夜、大学の先輩に会った。
その先輩は、もう、5年もこの大学で働いている。
とっても優しくて、私の悩みも聞いてくれて、励ましてくれた。
その優しさに包まれて、少しずつ元気になってきた。
本当に、この人と出会えてよかった。と思った。ステキな人。

首都の先輩も、私を励ましてくれ、認めてくれた。
自分が認められるということが、こんなに大事なことだと思わなかった。
陰で努力した人が、苦労をした人が、人の気持ちをわかる人になる。
自分が、今、していることが、今の仕事が、苦労なのかはわからないけど、
私も、人の気持ちをわかる人、人の気持ちに寄り添っていける人になりたいと思った。


やっぱり、努力している人、戦っている人、成長している人には、
その人が持つ、ステキな雰囲気とオーラがある。
グアテマラという、狭い世界にいると、「なあなあ」な雰囲気になってしまうけど、
世界には、本当に努力している人、頑張っている人がいるんだと思った。
私も、今の自分に満足せずに、仕事も、語学も、勉強も、もっと頑張ろうと思った。
それが、人格として、自分の雰囲気として出てくるくらいに。
by fujika0316 | 2006-11-30 01:55 | 近況
<< メキシコの、街角で ただいまーー >>