EDECRI 見学



今日は、コバンの養護学校「EDECRI」を見学する日。

昨日の夜は、先輩の家で「きらきら星」と「幸せなら手をたたこう」を練習した。
おやつの時間が1時間あるんだけど、その時間にみんなで演奏することになっているから。
朝、7時半、みんながリコーダーや手作り楽器を持って学校へ。

歩くこと15分位。
着いたところは、森の中だった。
後で聞いたら、国立公園の中だったらしい。
その学校として使われている建物は、昔、市役所が美術館か何かのために建てたもので、
その建物を、今は養護学校として使っていると言うことだ。
なので、壁などは木で、手作りでできている。
でも、普通の公立学校に比べれば、数倍、数十倍もいい環境になっていた。

着いて、先生方にちょこっと挨拶をして、教室の間のちょっと広いところへ集合。
今日は月曜日と言うことで、朝、小さな集会があった。
グアテマラ国家を歌い、先生の話があった。
この国家のときに、耳の聞こえない子どもたちが、手話で国家を歌っていて、ちょっと感動した。

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そして、私達の紹介があって、解散。
子どもたちが、ちょっと嬉しそうにしているのが伝わってきた。
それが、すごく嬉しかった。

そして、授業見学へ。
2つのグループに分かれて見学。
見るクラスも、子どもたちが残念がらないように、漏れがないように決めた。

私達のグループは、最初は木工のクラスへ。
生徒が少しでも職に就けるようにとの配慮から。
このクラスでは、あまり軽度ではないため、先生が切った木にやすりをかける作業。
単純だけど、やっぱり好き嫌いがあるらしく、程度は本当に個人差が大きい。
でも、先輩から一人ひとりの背景を聞くと、なんだか一生懸命作業していることが、
すごいことに思えてきた。
先輩が教えている様子を見ても、一人ひとりほめながら指導している。
そして、ほめられて喜んでいる様子を見て、なんだか私も嬉しくなった。

そして、次は、耳の聞こえない子達の幼稚園児のクラスへ。
途中、中庭を通ったときに、プラスチックのボールを鉢にリサイクルしているのを発見!!
このボール、15円か30円くらいで売っているんだけど、壊れやすいんだよね。
ちょっと、このアイディアいただき!!

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このクラスは、子どもは7人くらいで、その時は詩と単語の勉強。
ホワイトボードに、先生が詩みたいなのを書いて、それを手話でやる。
子どもたちは、先生がやっているのを見てまねをする。

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その後は、単語の勉強で、お母さん、お父さん、娘、息子などなどをやっていた。
この時、一人ひとり順番でやるんだけど、その様子を見て感じたことがある。
それは、「学校のよさ」だ。
確かに、1対1で勉強するのもいいかもしれない。
でも、順番に子どもたちがやって、それを見ている他の子たちがいて。
それも真似ていく。
そのように、友達が学んでいる様子を見れたり、そこから影響を受けるのが、
学校のいいところなんじゃないかなと思った。
だから、障害を持っているからといって、子どもたちを家に閉じ込めておくのはやっぱりかわいそうなんだなと思った。

その後も、いくつかのクラスを見学した。
子ども達は、くったくがなくて、こうして直に子どもたちとふれあいができて、ちょっと嬉しかった。
最近、事務仕事ばかりだったから、久しぶりに子どもと触れあえて嬉しかったし、
なんだか、その笑顔に自信をもらった気がする。

そして、おやつの時間。
私たちも、おやつに招待していただいて、一休み。
その後は講堂で演奏の時間。
入場して、まずは私達の自己紹介。
みんな、先生や教育関係の仕事をしているだけあって、すごく上手に自己紹介していた。
その後は、きらきら星の演奏。
一番は普通に演奏して、2番は子どもたちも歌ってくれた。
そして、幸せなら手をたたこうの演奏。
結局、日本語でやったけど、動作を真似てね。と言ったら、子どもたちは大喜び。
一つ、みんなが参加できるのがいいね。って話してたんだけど、本当にその通りだった。
やっぱり、体を動かすこと、一緒に何かをやることは素敵なことだと思った。

その後、中庭で休憩していたときに、市の高校生が写真を撮ろうって来てくれた。
彼女たちは、幼稚園の先生になるコースの一年生という事だった。
こうやって、実習生、また、学生のときにいろんな事に触れるのはとてもいいことだと思う。
日本でも、退学の教職課程の中に、養護学校等での実習が含まれている。
でも、そういう機会に恵まれているのは、グアテマラ中でコバン市だけだろう。
環境教育を高校で始めたいと思ったのも、まだ柔軟なうちに何かを感じてほしかったから。

そして、おやつの後は、幼稚園と小学校低学年の体育を見学した。
私は、耳の聞こえない子の隣で一緒に運動したけど、、、若干、疲れた(笑)
その子は、ちゃんとできたときにほめてあげたら、すごくいい顔をした。

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その後、校長先生の部屋で、色んな話を聞いた。
私が一番印象に残ったのは、日本で言う養護教諭のように、教師にちゃんと資格を与えること。
人材が、一番大切だということだ。
ともすると、途上国では特別教育は軽視されがちになってしまう。
それは、普通教育も十分とはいえない環境であるからだ。
この学校も、このバリバリの校長先生のおかげで成立しているようなもの。
校長先生は、障害を持ったお子さんをお持ちで、そのお子さんが満足に通える学校がなかったことから、
自分で学校を創ろうと決心したようだ。
ようちゃんが教えてくれたけど、日本でも、他の国でも、保護者が立ち上がるケースがほとんどだと言う。
やっぱり、子どもを持つ親の思いは、すごく強いのだろう。

その後食事をして、次は、バスで40分ほど離れたところにある分校へ。
そこでも、環境の素晴らしさ、先生方の意識の高さが印象的だった。
あるクラスでは、子どもたちが床に座って、新聞紙でバラの花を作っていた。
ようちゃんと、床に座れること、そして、教師が折り紙の指導ができることに感動していた。

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この分校は、障害を持った子どもたちと言うより、学習が遅れている子ども達が来ている。
だから、子どもたちは午前中は普通の学校に行って、午後はここに来ているのだ。
他にも、ここでは心理的サポートや、コミュニティーを循環したりしているらしい。

その後は、新しくできている校舎を見学しに行った。
ここは、賃貸ではなく、完全にEDICRIの校舎なのだけど、
水と電気が来ていないので、まだ移動できないらしい。
その校舎は、本当に立派で畑もあって、素晴らしい環境だった。

その後は、レストランでお茶をしながら感じたことを話し合う。

一日、朝から子どもたちに囲まれて、新しい環境が見れて、
本当に楽しいというか、色々感じた時間を過ごすことができた。

今日感じたことを大事にしながら、また、一歩ずつ進んでいかないとね☆
by fujika0316 | 2006-05-15 07:32 | グアテマラ
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